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ストーリー

優しさに満ちたトランスジェンダーの女性リンコと、彼女の心の美しさに惹かれ、すべてを受け入れる恋人のマキオ。そんなカップルの前に現れた、愛を知らない孤独な少女トモ。桜の季節に出会った3人が、それぞれの幸せを見つけるまでの心温まる60日。

小学5年生のトモ(柿原りんか)は、荒れ放題の部屋で母ヒロミ(ミムラ)と二人暮らし。ある日、ヒロミが男を追って姿を消す。ひとりきりになったトモは、叔父であるマキオ(桐谷健太)の家に向かう。母の家出は初めてではない。ただ以前と違うのは、マキオはリンコ(生田斗真)という美しい恋人と一緒に暮らしていた。それはトモが初めて出会う、トランスジェンダーの女性だった。

「おかえり」

キレイに整頓された部屋でトモを優しく迎え入れるリンコ。食卓を彩るリンコの美味しい手料理に、安らぎを感じる団らんのひととき。母は決して与えてくれなかった家庭の温もりや、母よりも自分に愛情を注いでくれるリンコに、戸惑いながらも信頼を寄せていくトモ。その姿にリンコも愛おしさを覚え始める。

「かわいくて、かわいくて、どうしよう」

リンコとマキオの出会いは、リンコが介護士として働く老人ホーム。マキオの母であり、トモの祖母でもある認知症のサユリ(りりィ)が入居している。献身的に自分の母を介護するリンコに、マキオが一目惚れしたのである。

「男とか、女とか、もはや関係なかったんだ」

悔しいことがあるたび、編み物をして心を落ち着かせてきたリンコ。そして今は、とある目標に向かい、“煩悩”を編み続けている。やがて“煩悩”作りには、マキオとトモも参加するようになる。

「これはね、アタシの煩悩」

リンコの職場の同僚、佑香(門脇麦)の結婚式。佑香の幸せそうな笑顔に、少なからず刺激を受けるリンコ。トモの母になりたい感情が日に日に膨らんでいく・・・。そんなリンコの思いをマキオは受け入れるのだった。

「戸籍を女に変えてマキオと結婚したら、トモのママになれるのかな」「受け入れます、全部」

本当の家族ではないけれど、3人で過ごす特別な日々は、人生のかけがえのないもの、本当の幸せとは何かを教えてくれる至福の時間になっていく。このまま永遠に続くように思えた3人の関係だが、突然、ヒロミが帰ってくる―